2025年に向けたバイオロジクスの革新:技術動向と市場展望
エバリュエート ソリューションコンサルタント APAC 吉富 志保 氏
当社は、医薬品業界にまつわる様々なデータを収集・分析しており、製薬企業とその製造パートナーであるCDMO企業が開発・事業戦略上の意思決定をする上で必須の様々なインサイトを提供している。本セミナーでは、製薬企業とCDMO企業の双方にとっての関心事の一つである、新薬開発の動向と市場予測をバイオロジクスにフォーカスして分析した事例を、医薬品製造に関する最新トピックとともに紹介する。
学習記憶研究が切り拓く日本発ブレークスルー:ドレブリン創薬で挑むMCI治療
NPO法人イノベーション創薬研究所 理事長
アルメッド(株) 取締役 関野 祐子 氏
オミクス X データサイエンスを駆使した難治がんの治療開発
(株)アンチキャンサーテクノロジズ 研究開発部 取締役・最高科学責任者(CSO) 中山 敬一 氏
われわれは5年生存率が10%以下の難治がん(特に膵がんと小細胞肺がん)に対して、オミクスとデータサイエンスを駆使した高度な科学的エビデンスに基づく治療法の開発を行っている。本講演では膵がん(パイプライン1:抗体)と小細胞肺がん(パイプライン2:低分子化合物)を標的とした新たな治療法の開発について、その基礎な理論と現在の開発段階について述べたい。
情報科学が加速する次世代の創薬
東京科学大学 総合研究院M&Dデータ科学センター 教授 清水 秀幸 氏
本講演では、情報科学がどのように創薬を加速するのか、ターゲットの同定からリード化合物取得、その最適化、臨床試験に至るまで、近年の試みをまず紹介する。その上で、我々の最近の研究成果をいくつかオムニバス的に示し、低分子・核酸・ペプチドや新規モダリティがどのように創出されていくのか、近未来の創薬を聴衆とともに考えたい。また、最後に次世代の創薬研究者・開発者を育成するための試みも少し紹介する。
創薬モダリティと医薬品市場の将来展望
IQVIAソリューションズ ジャパン(同) Management Consulting Head 高野 敦司 氏
IQVIAソリューションズ ジャパン(同) Management Consulting Manager 加藤 雄志 氏
近年注目を集めている創薬モダリティの変化とそれに伴う医薬品市場の展開について考察します。従来より開発されてきた低分子医薬や抗体医薬に加えて、核酸医薬、遺伝子治療、細胞治療という新たなモダリティが登場し、医薬品市場の構造も変わりつつあります。こうした変化が今後の医薬品市場に与える影響やモダリティ多様化による競争環境の激化についても議論を深めます。
日本の創薬エコシステムの活性化へ向けて~シコニア・バイオベンチャーズによる新たな取り組み
シコニア・バイオベンチャーズ(株) 代表取締役 藤本 利夫 氏
我が国発の革新的な高機能バイオ医薬品の創出を目指して
(国研)日本医療研究開発機構(AMED) 創薬事業部 部長 日下部 哲也 氏
国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)は、医療分野における基礎から実用化までの一貫した研究開発を推進している。特に、バイオ医薬品の研究開発の推進は、創薬分野における重要な課題の一つであり、スマートバイオ創薬等研究支援事業において、高機能バイオ医薬品の創出を目指した課題を支援している。本講演においては、AMEDの紹介とともに、同事業について、これまでの経緯を振り返りつつ、現状の取組等を中心に紹介する。
国立がん研究センターのアカデミア発創薬・医療技術のシーズ開発、スタートアップ支援
(国研)国立がん研究センター 先端医療開発センター/橋渡し研究推進センター センター長 土原 一哉 氏
近年、抗体医薬や再生・細胞医療などのプラットフォーム技術と、マルチオミクス解析の組み合わせによる医薬品開発の効率化と多角化が求められ、またアカデミアやベンチャー企業がProof of Concept(PoC)を達成し、製造販売企業への導出を目指すオープンイノベーションが拡大している。国立がん研究センターでは、国内外の研究者や企業に対し、出口戦略を見据えた「Clinical Marketing」や起業支援を強化し、イノベーションの実現を目指している。